相続登記に使う遺産分割協議書、行政書士と司法書士どちらに頼むべき?

行政書士監修
監修:行政書士 田村仁志(登録番号 第26250869号)/滋賀トラスト行政書士事務所

「親が亡くなり、実家を相続することになった。名義変更(相続登記)のために『遺産分割協議書』が必要と言われたけれど、行政書士と司法書士どちらに頼めばいいのか分からない」。大津市で相続に直面された方から、こうしたご質問をよくいただきます。

どちらも法律の専門家で書類作成をしてくれそうなイメージがありますが、最終的な目的が「不動産の名義変更(相続登記)」である場合、依頼先の選び方には目安があります。この記事では、遺産分割協議書の作成を誰に頼むべきか、状況に合わせた選び方を行政書士が解説します。

目次

そもそも遺産分割協議書とは?

遺産分割協議書とは、亡くなった方(被相続人)の財産を「誰が・どれだけ・どのように引き継ぐか」を相続人全員で話し合い、合意した内容をまとめた書類です。亡くなった方が遺言書を残していなかった場合、法務局での不動産の相続登記(名義変更)や、金融機関での預貯金の解約手続きなどを行う際に、必ず提出が求められる重要な書類となります。

行政書士と司法書士、「相続登記」における決定的な違い

遺産分割協議書や、それに付随する戸籍収集(相続人調査)などは、行政書士でも司法書士でも行うことができます。しかし、「法務局で相続登記を行うこと」が最終的な目的である場合、両者には権限の違いがあります。

できることできないこと
行政書士遺産分割協議書の作成、戸籍収集、銀行預貯金の解約手続きなど法務局への相続登記(所有権移転登記)の申請
司法書士遺産分割協議書の作成、戸籍収集、法務局への相続登記の申請相続人間の紛争についての代理交渉(原則)

つまり、行政書士に遺産分割協議書の作成を依頼しても、その後の「登記申請」の部分については、行政書士から提携する司法書士へと業務を引き継ぐ必要があります。

「自分の場合、何をどちらに頼むのが最適か」も、無料相談でご状況をお伺いした上でご案内します。

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状況別:あなたにぴったりの依頼先は?

「じゃあ、最初からすべて司法書士に頼んだ方がいいの?」と思われるかもしれませんが、ご遺産の状況によって最適な依頼先は異なります。以下の2つのパターンからご自身に当てはまる方を選んでみてください。

  • パターンA:実家(不動産)の名義変更「だけ」をお願いしたい相続財産が実家の土地・建物くらいで、銀行口座の解約などは自分たちで平日にお休みを取ってできる、という方です。この場合は、直接「司法書士」へ依頼するのが最もスムーズで費用も抑えられます。遺産分割協議書の作成から登記申請までを完結してくれます。
  • パターンB:不動産だけでなく、銀行解約など「面倒な手続きを丸ごと」お願いしたい複数の銀行口座の解約手続きや、車の名義変更、遺品整理など、平日に役所や銀行を回る時間がなくすべて任せたい、という方です。この場合は、「司法書士としっかり提携している行政書士(窓口)」へ依頼するのがおすすめです。行政書士が戸籍集めや預貯金の解約・分配、車の名義変更といった実務を担当し、不動産の相続登記が必要な部分だけを提携する司法書士へ引き継いで手続きを完了させます。

お客様はあちこちの専門家に同じ説明を繰り返す必要がなく、最も負担の少ない形で手続きを終えることができます。

よくあるご質問

遺産分割協議書は行政書士に作成してもらえますか?
はい、遺産分割協議書の作成自体は行政書士の業務範囲です。ただし、その後の相続登記の申請は司法書士の独占業務となるため、不動産がある場合は提携する司法書士へ引き継ぐ流れになります。
遺産分割協議書なしで預貯金を相続できますか?
金融機関によって取り扱いが異なりますが、相続人が複数いる場合は、遺産分割協議書または相続人全員の同意書の提出を求められるのが一般的です。
相続関係説明図の作成も依頼できますか?
はい、戸籍収集とあわせて相続関係説明図の作成も行政書士に依頼できます。相続登記の際にも活用できる書類です。
最初から司法書士に頼んだ方が早いですか?
不動産の名義変更だけで完結する場合は、司法書士に直接依頼する方がスムーズなケースもあります。銀行手続きなど幅広い実務も任せたい場合は、行政書士を窓口にする方法もあります。
遺産分割協議で相続人同士が揉めている場合はどうすればいいですか?
行政書士・司法書士とも、相続人の代理人として交渉することはできません。話し合いがまとまらない場合は、弁護士への相談が必要です。
田村仁志(行政書士)
田村仁志(行政書士登録番号 第26250869号)
行政書士・宅建士・FP・測量士補/滋賀トラスト行政書士事務所 代表

相続・終活分野を中心に、大津市・滋賀県全域でご相談に対応。戸籍収集・財産調査・遺産分割協議書の作成などを担当し、相続登記が必要な場合は同一フロアに併設する提携司法書士事務所と連携して、窓口一つでサポートします。

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まとめ
  • 遺産分割協議書の作成は行政書士・司法書士どちらも対応できる
  • 法務局への相続登記の申請は司法書士の独占業務
  • 不動産の名義変更だけなら司法書士への直接依頼がスムーズ
  • 銀行解約など幅広い実務も任せたい場合は、司法書士と提携する行政書士を窓口にすると負担が少ない
まずは、お気軽にご相談ください
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